りゅう吉です。


今回のテーマ「簿記資格取得後、実務的にどの程度役立つのか?」です。


自身の経験をもとに実務上において大いに役に立った点など

思った事を記事にしています。


参考になるかどうかわかりませんがご覧下さい。

なんで今回のテーマにしたのか?


第一は、これから簿記検定を受験する方や受験した方がその後の実務に

どのように生かせるのか?記事にしています。


もう一つは、自分自身の振り返りでもあります。


ここ数年は、簿記検定試験の勉強をせずともある程度の知識は得ている

ので業務的にはさほど影響はありません。

(税法など変わった場合は勉強しますが・・・)


しかし、仕事中にふと


「この処理の仕方、1級で勉強したよな~ どうやったけ?」


みたいなコトは時々思い出します。


そのようなコトを思い出しながら


「この知識は覚えておいてよかった」


事などを紹介したいと思います。


会社の規模、業種など関係なく得られる共通知識

覚えて損はありません!


◆財務諸表(貸借対照表、損益計算書、株主資本変動計算書など)の

内容が読み取れる!


資金の調達、商品の購入、商品の販売、商品代金の支払、給料支払い、

お客様からの代金回収など、会社は様々な活動が行われています。


その活動を必ず記録するので簿記を学習することよって会社のビジネス

の全体像や仕組みを読み取る力を養うことができます。


具体的には・・


貸借対照表では、資産の部合計と負債の部合計を確認すると同時に

流動資産もチェックしておきましょう。


流動資産とは、1年以内に回収される資産のことです。


手持ちの資金または現金化出来そうなものがどれくらいの金額

なのか知って損はありません。


損益計算書では、売上、売上原価はもちろん売上総利益(粗利益)

および営業利益着目してください。


売上総利益(粗利益)は売上に関わる費用を除いた純粋な利益(儲け)です。


この金額がどれくらいあるかが重要です。


また、売上高に占める粗利益の割合を、粗利率(売上総利益率)と呼びます。



売上総利益÷売上高=粗利率



この粗利率が高ければ高いほど経営は安定します。


営業利益については本業での利益ですが、もし赤字の時や十分でない場合は

売上原価や経費の削減を考えなくてはなしません。


それは一部署の問題だけではなく会社全体に影響するからです。


◆会社を分析した結果をもとに、結果を出す力を養うことが出来ます!


財務諸表を詳細に分析することで、自分の会社がどのような状態なのか自分の部署が

どのような状態なのかを把握することができます。


例えば・・・


「会社はきちんと利益が出ているのか?それとも赤字なのか?」

「赤字の原因は何なのか?」

「赤字を無くすための対策どうしたらよいか?」

「会社をよりよくするためには、どのような活動にするべきなのか?」など


会社の状況を適切に把握し、必要な行動しより多くの利益を獲得する

ことが求められます。


また、どんぶり勘定的な感覚ではなく、しっかりと数値的裏付けに

基づいて計画を立てることも大切です。


その計画実行をするためにとても重要になります。


◆管理職になった時のマネジメント力を養うことが出来ます!


管理職になると大きな権限を与えられることになります。


どこにどれだけのお金を使うのかという予算決定や、どのぐらいの売上利益

を目標にするのかといった売上利益目標決定権限も与えられます。


このような権限を得ると同時に責任も負うことになると、事業に対するトータル

の成績に対する意識が求められるため、簿記(会計)の知識が不可欠になります。


会社の規模、業種などによっては要必須な知識

原価計算でした


「簿記(会計)」という全般的な視点で見ると大いに役立ちます。


ただし、細かい部分については、会社の規模や業種等によっては要必須な

場合やあまり必要としない知識などあるかと思いますその点について解説

したいと思います。


ただし、りゅう吉が在籍した会社(IT、飲食、建設業界)のみですが・・・


◆IT業界(上場会社子会社)



まず、簡単にどんな会社だったかを説明します。


某大手IT企業の子会社に在籍しソフトウェア開発を中心に

サーバー・セキュリティなど業務をしていた会社です。


では、IT企業において必要な知識は個別原価計算です。


IT企業は、プロジェクト形式となっており、プロジェクト毎

に仕様もかかるコストも違います。


そのため、プロジェクト単位でコストを集計します。


これが、個別原価計算です。


個別原価計算では、まず人件費や経費などの費目別にコストを集計します。

それを発生した部門に振り分けます。


部門別のコストのうち、更にプロジェクトに振り分けし管理します。


間接部門の経費については個別原価計算では処理せず、部門別での収支が

出た時点で振り分けをしておりました。


変わった処理方法なのかもしれません。


その会社によって処理方法違うので注意が必要です。


もうひとつは、連結会計です。


親会社が上場会社でもあり、四半期になると決算報告しておりました。


ただ、子会社という立場だったので親会社から依頼される個別財務諸表、

関係会社取引明細、未実現損益計算、キャッシュフロー関連などのデータ

を提供していました。


でも、その内容を知ると知らないとでは大違いで1級の勉強をしていた

りゅう吉にはある程度理解できました。


◆飲食業界



同じようにどんな会社だったかを説明します。


都内を中心にラーメン・つけめん店の運営をしていました。


どのメニューもとても美味しかったのですが、特につけめんは絶品の旨さでした。


飲食業界においても必要な知識は原価計算です。


具体的には、お店毎に設定した原価率をどのように守るかがポイントでした。


飲食業界を知らない方にはわからないと思いますが、原価率が大幅に変わると

味が変わります。


りゅう吉がいたラーメン・つけめん店の場合だと原価が高くなると味が

しょっぱくなったり、逆に原価が低いと薄い味になったりするケースが

ありました。


常に原価意識を持ってお店の店長と一緒に試行錯誤していました。


◆建築・土木業界



現在の会社は、主に土木関係の業務です。首都圏を中心に杭引抜工事など

をしております。


土木業界においても原価計算です。


IT業界同様に個別原価計算です。


特に現場毎の原価管理は必須です。


材料仕入、外注費は金額が高額になるケースが多く目を配らしてる状況です。


また、重機を取り扱っているので修繕費も発生します。


場合によっては数百万単位での修理代も発生するので注意しています。


振り返ると、原価計算は必要な知識だと改めて思いますし、

今思うと日商簿記2級取得して良かったと感じます。


まとめ


役に立つのは間違いないですが

会社の規模によっては簿記1級までの資格(能力)が必要なケースも

あるので自分自身の現在置かれている状況や目標などに合わせて、

簿記資格を取得すれば良いかと思います。


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